ご注意下さい
この記事は3年以上前に書かれた記事ですので、内容が古い可能性があります。
ドイツに赴任されている方は社用車(Company car)を支給されている方も多いかと思いますが当然私のようにそうでない方もいらっしゃるかと思います。
今回は私の体験をもとに、おすすめするカーディーラーと注意点についてご紹介したいと思います。
その前にまだ日本の運転免許を切り替えて居ない方は以下の記事をご参考に切り替え作業をして下さい。
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ドイツ・ミュンヘンでの運転免許の書き換えについて詳しく説明します。日本人であれば事務手続きだけで切り替えが可能です。 流れとしてはウェブ予約→その間に …続きを見る
この記事のもくじ
結論から言えばオートジャパンがオススメ
車をこれから購入しようとしている方は
- ドイツに来て間もない
- 当然ドイツ語は話せない
- ドイツの事情もわからない
という方が大半でしょう。
そうなると日本語でやりとりできる日系のディラーがオススメです。
★オートジャパン★ 車のことなら任せて安心!ドイツ・デュッセルドルフ・フランクフルト
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私はデュッセルドルフにお店を構えるオートジャパンさんにお世話になりました。
オススメのポイントは
オートジャパンのオススメポイント
- 日本語でのやり取りが可能
- 自動車保険もお願いすればやってくれる(紹介もしてくれます)
- 自動車の登録、ナンバープレートの手続きを行ってくれる
- 自宅まで納車してくれる
となります。やはり知らないことだらけですので初めての方にはオススメです。
私の場合、9,000EUR程で2011年製プジョー308SW(7人乗り)を購入しました。購入時期が年末近くだったせいか、諸費用無料に加えてカーナビを付けてもらい、800EUR相当の値引きをしてくれました(本来なら9,800EUR)。
保証内容について
さて、気になるアフターサービスですが、オートジャパンで購入した車は購入から1年間の保証がついてきます。
ただし、保証は工賃のみであり部品代は支払う必要があります。また、修理はオートジャパン指定工場か提携工場で作業を行って実施する必要があります。
車選びのポイント
ここで話は脱線しますが、車選びのポイントについてご紹介したいと思います。
オートマ(AT)車が少ない
日本では今やほぼオートマ車しか走っていませんが、こちらはAT車はマイナーです。みんなマニュアル車を好んで乗ります。AT車は女性っぽい、とのことでした。しかし、よっぽど車好きじゃない限りAT車にすべきと思います。今年(2019-2020)は暖冬の影響で雪が積もることはありませんでしたが、積雪することも考慮に入れましょう。また慣れない
- 右側通行
- 左ハンドル
- 知らない道
- 慣れていない交通マナー
でお腹いっぱいです。AT車の方が最初はいいんじゃないでしょうか。
大きすぎない
大きな車にも憧れますが、あまり大きすぎない車をオススメします。なぜならば、
大きい車の注意ポイント
- 路肩駐車の縦列駐車が大変
- 市内の地下有料駐車場は本当に狭いところが多いです。車が多いと駐車するにも苦労します
- 死角が多いと自転車の巻き込みが危険
右折時に自転車を巻き込まないようにするのに一番注意を払いますが車が大きいとなおさら。
小さすぎない
かと言って車が小さすぎると、
小さい車の注意ポイント
- せっかく車を所有して欧州ならではの車での旅行時に荷物を詰めない
- 小さい車は得てして排気量も小さいですが、ドイツでの醍醐味であるアウトバーンで飛ばせない
小さい車は長距離の運転には不向きですのでせっかくの車での旅行がなかなか辛いかもしれません。
装備について
あると便利な装備についてもご紹介します。
オートクルーズコントロール
ドライブは長距離になりがちです。ドイツ国内の日帰り旅行でも400km位走りますし、イタリア旅行の際は500km近く走ります。クルーズコントロールが装備されていると長距離ドライブも楽になると思います。
ナビ
車に後付でもいいのでナビがあると便利です。別にルート案内を頼みたいわけではありません。今走っている道の制限速度を知りたいのです。通常ドイツでは郊外では100km/h、街中では50km/hが基本ですが、少し狭い道や学校の近くになると30km/hになったりします。速度違反には厳しい国ですのでみんな制限速度を守っています。
ちゃんと標識を見ていれば制限速度は分かるのですが、初めての道や、まだ慣れないうちはナビに表示される制限速度は非常に役に立ちます。ちなみに道案内はGoogle Mapですね。
Bluetooth
ルート検索はGoogle Map一択です。道案内をちゃんとしてもらうためにBluetoohで車のスピーカーに接続できる機能があると便利です。
ここで豆知識ですが、Google Mapの音声案内は英語にしたほうがいいです。日本語の場合、例えば「200m先を右折してください」などと通り名を言ってくれませんが、英語にすると、○○strasseに入れ、とか真ん中のレーンに居ろ、とか詳しく指示をしてくれます。日本語音声ガイドはかなり不親切ですのでかなり間違った道に入っていましたが、音声ガイドを英語にしたところ間違いがかなり減りました。
カーオーディオがBluetoothに対応していない場合にはFMトランスミッターを購入することで解消しましょう。
オートジャパンで購入する際の注意点
さて、ドイツ初心者に取ってオートジャパンさんは非常に力強い味方ですが、見方を変えるとかなり足元を見た商売をしているとも言えます。これは私が購入した車だけの話かもしれませんが、
注意ポイント
- 全く整備していない(と思われる。よく言えば現状渡し)
- トラブル時の対応がお世辞にも迅速と言えない(むしろ遅い)
ということです。日本でも中古車は当たり外れがありますし、お店によってアフターサービスもまちまちかと思いますがそこは日本人ですからなんとでも対処できます。こちらでは購入元を頼りたいところですが実際にはあまりに頼りになりません。
まず私が購入後に見舞われた数々の災難をご紹介します。単に運がわるかっただけかもしれません。
私の車に降り掛かった災難
- 冬タイヤ付きだったので冬タイヤで納車してもらったが、春に夏タイヤに交換に行ったらタイヤに修理痕が多く、うちではこのタイヤには交換できないと断られ新品を購入する羽目に
- 保証期間内であったが、ウォーターポンプが破損しオーバーヒート。連絡しても迅速に対応してもらえなかったため(メールで連絡しても1週間連絡なし)近所のディーラーで修理。最終的に保証はされたもののかかった費用553EURに対して保証は374EUR程。200EUR弱は自己負担
- 納車直後からブレーキ鳴きがすごいなとは思っていたが、欧州車特有の現象だと思いこんでいた。10ヶ月経過後にブレーキの効きが悪くなり恐怖を感じたため、A.T.U.にてブレーキパッド、ブレーキフルード及びブレーキディスクの交換を実施。ブレーキ鳴きしなくなった
- 保証期間切れの後、エンジンから鳥のさえずりが。ディーラーに持っていったところタイミングベルトの交換となった
- 冬になったので冬タイヤに交換に行ったところ、7年以上経過しており(9年経過)ゴムが固くなっているのでうちでは交換できない、となり新品の冬タイヤを購入。そもそも古い(古すぎる)冬タイヤであった
と、追加での出費がトータル2,384EURでした。内374EURは保証されましたが、2,000EUR近く追加出費しています。
ちなみにA.T.U.とはドイツのオートバックスのようなお店です。詳しくは以下の記事をご参照下さい。
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ドイツのお薦めカー用品ショップ、A.T.U.他
ドイツで車を購入したら定期的にお世話になるであろう車関連のお店についてご紹介します。また知っていればなんていうこともないですが、入店〜申込みまでの流れ …続きを見る
出費に関する詳しい内訳は以下の通りです。
2019/3/25 夏タイヤ購入 357,72 EUR 2019/8/9-20 ブレーキパッド、ディスク交換 479,98 EUR 2019/7/1-8 ウォーターポンプ交換 553,26 EUR 2019/10/31 冬タイヤ購入 314,56 EUR 2019/12/2x-2020/1/20 タイミングベルト交換(と思われる)678,80EUR
以上のような状況から売りに出されている車はほとんど整備されていない、もしくは走行に重大な支障がない範囲での整備に留まっているのではないかと私は判断します。オイル交換すらしていないと思います。おそらく帰任する日本人から安値で買い上げ、清掃及び最低限の整備(チェック?)をした後HP上で売りにだされるのではないでしょうか。
教訓
つまりオートジャパンさんで購入する場合には(他のショップでも同様です)しっかりと整備状況の確認(どの程度整備されているのか?整備されていなければ整備後の引き渡しを交渉など)、タイヤも「おまけ」という文言に惑わされずしっかりと何年製のタイヤであるか(私も知りませんでしたが、スタッドレスにはちゃんとタイヤの脇に何年製か書いてあります)、確認されることをオススメします。
FAQ詳細 -タイヤの製造時期はどこを見ればわかるの? | 株式会社ブリヂストン
また整備が充分にされていない背景には車検制度の違いも大きいと思います。日本の場合はしっかりと整備をした上で車検を通しますが、こちらでの車検費用は200EUR程度。走行に支障がなければ車検はすんなり通るようです。こうした背景の違いから定期的なメンテナンスというのは購入者の責任として認識されていそうです。
(参考)売却時にどれぐらい値下がりするのか
実際の売却例
オートジャパンさんには私以外にも同僚2名もお世話になっており車を購入しています。内1名が先ごろ車の売却をしたケースを例にしますが、
同僚の事例(参考)
- 取得価格:10,000 EUR 2006年製 AUDI A4 ガソリン車 (もちろんオートジャパンさんで購入)
- 売却価格:3,800 EUR 2年使用・約2万Km走行 (もちろんオートジャパンさんに売却)
- 再販売価格:6,990 EUR (2020年3月現在のオートジャパンさんでの販売価格)
つまり2年で価値は1/3弱下がるようです。仕入れて清掃、最低限の整備で倍の値段になるんですね。勉強になります。ご参考まで。
現地の中古車ディーラーに売ったり個人売買もできると思いますがやはり制度の不案内やコミュニケーションの問題から購入元に売却するケースが多いと思いますし、私も帰任する際にはオートジャパンさんにお願いすると思いますが買取価格は購入時の1/3程度にはなってしまうことを覚えておいて下さい。
私が売却した際にはここで結果をご報告します(下の方に追記しました)。
試算してみよう
上記のケースですと2年(24ヶ月)で6,200 EURの出費(10,000-3,800)でしたので、約260 EUR/月+保険(だいたい100EUR/月)+ガソリン代(100〜150EUR)、ということになります。毎月500EUR近くの出費と、車を手に入れることで実現できること(ベネフィット)をよく較べて考えてから購入するようにしてください。たまにしか車に乗らないようであれば、ShareNowなどのカーシェアサービスやレンタカーという選択肢もあるかと思います。
car2go US
欧州は中古車市場が発達しているので購入時の80%ぐらいで引き取ってもらえる、と聞いていたのですが(実際にそうなのかもしれませんが)現実はそんなことはなさそうです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?オートジャパンさんは日本語で対応が可能な数少ないディーラーですが、その分販売価格にプレミアが乗っていると考えられます。割高であるというブログも拝見したことがあります。
一方で、いろいろと初めてのドイツで不安な点もあり、日本語で話ができるオートジャパンさんのようなディーラーはありがたい存在です。私もオートジャパンさんの存在が無ければ車の購入をしていなかった可能性があります。
しかし、ありがたい存在だからと言って盲信せず、しっかりと確認すべきところは確認しましょう。私の例(だけであることを祈りますが)だと、
注意ポイント
- 購入後、数々のトラブルが発生し追加費用は2,000EUR超
- 消耗品に関しては古い、もしくは問題があるものが付属しており、結局新品を購入せざるを得ない状況であった
- トラブルが発生してもメールでは反応が悪く迅速な対応が望めない
上記を踏まえて「覚悟」と「事前の確認」を怠らないようにして購入して下さい。
(2020年6月追記)
さて、帰任が決まり車の売却をオートジャパンさんに依頼しました。査定してもらうまでにメールでのやりとりをしていたのですが時間がかかったのは言うまでもありません。
さて、コロナ禍ということで車業界も苦しい状況にあるものと思いますが、買取価格は以下の通りでした。
24ヶ月で割ると223EUR/月となります。高いと見るか安いと見るか。ちなみに上記メールでは入金はすぐにはできず9末までにします、とのことでしたが7月中に振り込まれています。
さて、早速7,000EUR程で販売されていました。おっと同僚のアウディと同じ値段になってしまいましたね(笑)。
記事は以上!