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城繁幸 著
イーエスブックス - 本 - 内側から見た富士通「成果主義」の崩壊無能なトップ、暗躍する人事部、社内に渦巻く不満と嫉妬…日本を代表するリーディングカンパニーは、「成果主義」導入10年で、無惨な「負け組」に転落した。
なんだか仕事で忙しいのに(たまにはいいもんだ)最近読んだ本について書いてみることにする。
本屋で平積みにされていて興味を引かれて買ってみた一冊。周りの同期や先輩に富士通の人って結構いるんですよね。
ご多聞にもれずうちの会社も成果主義を導入している会社。
以前から僕は成果主義反対論者。それはなぜかというとチームワークが失われると考えているから。
うちのらの業界は一人で仕事ということはありえない。必ずチームを組む。
そんなんで成果主義を導入し、目標を管理しだしたら、誰も電話すらとらなくなるのは目に見えている。と考えていたから。
また、裁量労働制も反対。ただでさえオーバーワーク気味でも仕事しているのは多少の残業が付くから。これで裁量労働制を導入したら呈のいい残業カット。単なる人件費削減ジャン。
さて、この本では元富士通人事部の人が、富士通に成果主義という名の目標管理制度と裁量労働制を導入し、いかに現場がバラバラになっていくか、何故中央(あえて中央と言う言葉を使う)がそれに気づかないか、について書いてある。
その対策として、この著者は新しい「成果主義」を提案している。
基本的にはいい提案だと思う。だが単純労働ではないのだから付加価値を創造するためにはそもそも残業という概念が間違っているとのたまっている。やっぱりこの人は所詮は人事部のひとだったことだけあって現場がわかっていない。
そもそも遅くまで仕事をやっている人というのは僕が見た限り仕事のできる人かできない人の両極端。
できる人には仕事が集まるし、できない人はできないので時間がかかる(僕は当然後者)
一律に裁量労働制は採用するな、ではなく、例えば保守フェーズのチームは無駄を省くために裁量労働制を採用させ、開発中のチームには残業をつけてモチベーションを維持することが必要なのでは?と思う。
あと、面白い一節があった。
社内の組織変更が多いのは、「組織体制の見直し」を個別の目標に掲げる管理職が多いからだ。
(略)
現実に果たすべき目標のない管理職が、「まず先に組織変更ありき」で体制の見直しをしている
うちの会社も組織変更が多い。また目標管理制度も機能していない(ように見える)。まじめに取り組んでいるのは暇な部署ばかり。そう遠くない将来にうちの会社も富士通の後を追いかけそうな予感。
さて、仕事の続きをしよう。
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