修理

ウォッシャブルじゃない普通のスーツ(パンツ)を水洗い

  

ご注意下さい

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さて、今回はウォッシャブルではない普通のスーツを洗濯してみましょう。ジャケットも同様のやり方で洗濯は可能ですが裏地の素材や量(総裏、背抜き、半裏)で失敗する可能性もあり今回はパンツのみです。
ちなみにジャケットについては縮むことはありませんでしたが、背抜きのジャケットの裏地がよれよれになりクリーニング屋さんでプレスしてもらう羽目になりました。半裏のジャケットはサッパリと洗えましたよ。

まず何でわざわざスーツを水洗いするのか、ということですが、通常スーツの洗濯表示タグは「水洗い不可、ドライクリーニング可」とあるのでドライクリーニングに出すのが普通だと思うのですがドライクリーニングでは皮脂の汚れや汗などは抜けません。なぜならばドライクリーニングはオイルで洗うようですので水溶性の汚れは落ちないからだそうです。

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定期的にクリーニングに出しても夏物のパンツのポケット周りや、パンツの内側のウエスト周り、またポケット部分なんかは汗を吸い込んでいてちょっと黄ばんでいたり、匂いをかぐとアンモニア臭がしたりしていないでしょうか?

↓ポケット周りの皮脂汚れ
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↓パンツ裾の内側。靴墨などの汚れもありダブルの裾の内側と外側でツートンカラーのようになってしまっています。
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こいつらを自宅で綺麗にしようじゃないか!というのが今回のお題です。

では早速取り掛かります。
まずは裾のダブルの折り目などにゴミが溜まり易いのでブラシなどをかけてゴミを取り除きます。
ポケットの中の糸くずやゴミなど、それと裏返しにして裏地が腿あたりにあるかと思いますが、このあたりもブラシをかけましょう。

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次に気になる汚れ部分は直接洗剤を付けて歯ブラシでゴシゴシしちゃいます。洗剤は自宅クリーニングと言えばもちろんエマールです。直接歯ブラシにつけて…
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ゴシゴシゴシ。
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こんな感じです。
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で、パンツ用の洗濯ネットに入れて
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折りたたんでしまってチャックを閉めます。
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ちなみに、日本繊維製品品質技術センター(QTEC)というところの繊維品質基準としては([PDF]QTEC品質基準)概ね3%程度の縮みは許容範囲のようです。恥ずかしながらこのパンツの股下は73cm弱のようです。だいたい2cm縮んでも致し方なし、という感じでしょうか。(が、経験上、1cmの縮みは見た目的にも許容範囲ですが2cm縮むとさすがに微妙な感じです)

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続いて洗濯機ですがドライコースがあると思いますのでそちらをセットします。縮みのメカニズムですが、主に脱水時と乾燥時(余熱が冷めるとき)のようですので脱水が1分では長過ぎます。私の機種だと0分に設定することができなかったので脱水が始まったら少し回して手動で停止します。当然洗濯時のヨレも防止したいのでネットも必需品となります。

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かなりまだ水っぽい感じですが、シワを伸ばしてハンガーに掛けます。
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画像はないですが、洗濯機から取り出した直後の股下の長さは71cmちょっとでした。ここでウエスト部分と裾を持ってシワを伸ばす感じでパンパンと軽く引っ張ってやるといい感じの長さに戻ります。日が当たらない風通しのいいところで乾かします。

さて、股下を図ってみましょう。5mm弱の縮みが見られますが全く問題ありませんね。
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汚れも画像からは分かりづらいですがポケット周りは完璧に綺麗になっています。
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裾周りは靴墨などもあり完全にとはいっていませんが、以前のようなツートンカラー状態ではなくなりました。
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さて、今まで何本もこのように洗ってきたのですが素材により縮み方も違うようですちょっと肉厚な感じのものだと縮み易いようです。また洗い方、干し方によっても違う感じです。

ズボン# 素材 洗い方、干し方 縮み
#1(本記事) 麻100% エマール、ドライコース、脱水15秒程度、干す際に伸ばしあり 5mm弱
#2 麻100% エマール、ドライコース、脱水1分 1cm弱
#3 綿100% エマール、通常コース、脱水9分 2cm
#4 ウール100% エマール、ドライコース、脱水1分 縮みなし
#5 ウール、ポリエステル混 エマール、ドライコース、脱水1分 1cm弱

#3は何も知らなかった初めての洗濯ですねー。やっぱり脱水時間が一番のポイントかと思われます。

 

 

仕上げに昔から使っている10年もののパンツプレスで。パンツには折り目加工をしてもらっていますので洗濯しても折り目が残っています。このままノーアイロンです。
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ちなみにスーツは銀座 山形屋さんでいつも作ってもらってます。

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